つづら箱

日々感じたこと、思いなどを形にとらわれず、自由に書いてます

母の梅干

先日、実家から野菜と梅干が送られてきた。
毎年、梅干用の梅と野菜と実家の母が昨年漬けて食べきれなくなった、余りの梅干を
送ってくる。母の漬けた梅干は、とにかく強烈な味としか言いようのない、母の性格がにじみでた味である。すっぱさと、しょっぱさが、それぞれレベル5まであるとしたら、
早押しで5と答える。
その強烈な味の梅干を、早速朝食に出すと、まずは長男「相変わらずだね~ばあちゃんの梅干は、目が覚める~」そして次男「うわ~!朝から強烈過ぎて口から涙でたわ~」
二人とも、梅干のような顔して食べていた。


銀色の刃

一雨ごとに植物たちは、いきいきと勢いを増して伸びていく
花の成長が一ならば、雑草たちは、その二倍ほど成長速度が速い
花は優雅にのんびり、おっとりと咲いているのに対して雑草は、どんどん自分たちの領土を増やし、気がつくと「ここは、オレ様の領土だ!」と言わんばかりに私の前に立ちはだかってくる。そうなると雑草たちの年貢の納め時がやってくる。
「お前たちの勝手にさせるものか!」
銀色の刃が、うなりをあげて雑草たちを、なぎ倒す。
すべての雑草たちを、なぎ倒すと、銀色の刃は静かにたたずんだ。
戦いが終わり、かすかに緑のにおいが立ちこむ。
辺りを見渡せば、花たちが楽しそうに風にゆられながら、おしゃべりをしていた。

アトピー

季節の変わり目、長男のアトピーが悪化
皮膚科から処方された薬を塗りながら長男は「何で右腕と左腕、こんなに違う
んだろう」と私に両腕を見せた。確かに右腕はそれほどひどくはなさそう・・
それに比べて左腕は見るからに、かゆそうだった。
私は「うん、確かに、こっちのほうが、ひどいね、きっと右腕と左腕の成分が違うんじゃない?」と言った。
長男は「はぁ?右腕と左腕の成分が違うって・・オレはサイボーグか」
と、苦笑した。

うさぎ

目の前の小高い丘を登り、そこから景色を眺めると、ずっと遠くに田んぼのあぜ道があり、そのままその道は舗装された道につながっていた。
ふと、田んぼのあぜ道に、うさぎが現れ、スキップしたりジャンプしたり、歌を歌ったり楽しそうに、歩いてきた。そのまま、うさぎは舗装された道にくると、今度はちょっとすましてモンローウォーク。そしてダンスしながら、そのまま進んでいくと、道が二つに分かれていた。
一方の道はでこぼこ道で、ところどころ水溜りがあったり、ぬかるんでいたり・・・
もう一方の道は、小さな茨があり、側にはたわわに熟した赤い実をつけた木があった。
小さな茨は、その先だんだん複雑にからみあったり、大きなトゲがあったり・・・
うさぎは、分かれ道で立ち止まると、赤い実を見つけた。
よく見ると、赤い実の下には「禁断の実、食べるべからず」と書かれた看板があった・・
うさぎは、ちょっと悩んだ・・・赤い実は、風にゆれて、なんともいいようのない香りをただよわせ、うさぎを誘いうさぎは、とうとう誘惑に負けて思わず、赤い実をほおばってしまった。すると、うさぎは茨の道をまるで魔法にかかったように、ふわふわ舞い踊り気持ちよさそうに、漂い歩いた。やがて、魔法から醒めたかのように、我に返ったうさぎは、やっと自分の置かれている状況に気づき、茨の中で泣いた・・・そして、また泣いた。泣きはらした。うさぎは、もう自分の進む道は、この道しかないんだと、あきらめ・・・そして覚悟を決めて前に進みだした。
からみあう複雑な茨に行く手を阻まれ、やっと抜け出し、大きなトゲと格闘し、
次から次へと、茨はうさぎの進む道に立ちはだかる。
そんな、苦闘と戦う、うさぎを見ていたら、いつの間にか私は心の中で頑張れ、頑張れ、と応援していた。あちら、こちらに傷をおったうさぎは、もうすぐそこ、私はうさぎに手を伸ばした。うさぎは、私の手をつかみ丘に登ってきて、一言「ばかだね、でも頑張ったね」と言って私にハイタッチすると、すっと消えていった。
うさぎが今まで通ってきた道・・そう・・今までの私の人生だった・・・・・

同僚のみっちゃん

同僚のみっちゃんには彼氏がいる
ある日、みっちゃんは、「あいつはバカだ!あいつは、ほんとにバカだ!」
と眉間にしわを寄せて、ぶつぶつつぶやいていた
どうやら彼氏と喧嘩したようだ
わたしは、さりげなく「みっちゃん、あいつはバカだって、ぶつぶつ言ってるようだけど喧嘩でもした?あのね、いい事教えてあげる。今、みっちゃんの表面の心を、ゴミ箱に捨てると、本心が表れるよ。つまり、ゴミ箱に向かって、あいつはバカだ、あいつはバカだって吐き捨てまくる・・そのうちに、あいつはバカだって言うたびに、心の声が、でも好きって聞こえてきたら、みっちゃんはバカなあいつだけど、バカも含めてあいつのことが好きってことになる。そしたら覚悟きめて丸ごと受け入れるしかないね。
でも、もし、心の声が何も聞こえなかったら、別れるしかないね。彼氏に精魂尽くして身も心も限界って事だから、潮時だって事。心の声、聞いてみて」
と言った。


次の日、みっちゃんは、にこにこしながら、わたしのところにきて「心の声、聞こえたよ、わたしもバカだって」
なるほど・・なんとなく納得した。